2014年7月23日水曜日

ゾッらみみ




絵を描いたり、集中したい時に 
家では、大きめの音で音楽を聞いたりする。
周りの音が 聞こえづらくなるので、家族に 話しかけられても 言葉が 途切れ途切れにしか解らず、その度にヘッドホンを外して聞き返したりしていた。


そんなある夜、音楽を聞きながら 居間で 手紙を書いていると

耳元で ごにょごにょと囁かれた。


『えっ?』
いつものように、ヘッドホンを外すが、返事がない。

それ程 重要な 話では なかったのだろうかと、首を傾げつつも作業を再開した。

…。
すると、しばらくしてから 

また 
くぐもった声がした。


さすがに今度は 体ごと振り返った。

…。

真っ暗であった。

起きているのは ●●●だけで
家族は、とっくに就寝していたのだった。

…。
じゃあ、誰??

『怖ッ!!』

女性だった気がする。
ただ、確かめようと意識すると 声はしないので、ハッキリとは 断定できない。

そらみみだと願いたい。