我が家は、書物災害特別警戒地域である。
原因は●●●だ。
●●●も、好き好んで 書物崩れを起こしたい訳ではない。
塵も積もれば何とやらである。
ただ、本は塵に比べれば 体積が大きかった。
それだけなのだ。
ただ、それだけなのだよ…。
単体は微力でも、それが 積み重なれば、
物理的に、目に見える形で…。
本は平積みにされており、うず高い本の柱が 6つ並んでいる。
平積みにすると不便なのは、下の物を取る事が 非常に困難であるという点だ。
それは、百も承知なので あまり読まない本を下にするのだが、それでも、必要になってしまう場面というのは存在する。
そうなると、覚悟しなければならない。
ほどよい力とスピードで 対象物を引き抜くのだ。
集中力である。
深呼吸だ。
最悪の場合、1つの柱が 均衡をなくした事で、他の柱も連鎖的に崩壊してしまう。
ギャンブルである。
慣れない頃は 引き抜くたびに 崩していたが、最近は ほとんど失敗しなくなった。
そのうち●●●は ジェンガ名人になってしまうかもしれない。
しかし、そんなマニアックな才能が 開花する前に 本をどうにかしろよと、書物崩れが発生するたびに 心の中でツッコミをいれるのであった。