皆様は初詣の際におみくじは引かれるだろうか。
●●●は、毎年おみくじの箱に手を突っ込んで 始まる年を占うのだが、いつも不思議に思うことがある。
その、おみくじの紙は 引いた後一体どこにいくのか。
捨ててないのに いつの間にか 消えているのである。
神社で くくりつける必要がないので、 確実に 持って帰っているはずなのに、なぜか 行方知らずになる…。
…。
もしかしたら…。
これは『妖怪 おみくじあつめ』
の仕業かもしれない。
彼らの見た目は ヤモリのようだとも、 ネズミのようだとも言われる。
共通しているのは、姿をはっきりと認識できない程素早く動き、異常な蒐集癖を持っていたという点だ。
彼らの目的は、全おみくじのコンプリートにあるらしい。
ある者の意見として、ただの紙と見られるおみくじにも神社の《 ありがたパワー》が宿っていて、ひとつひとつは、 微弱だが それが全て集まり、『あがり』となった時、《トンデモ アリガタ パワー》へと昇華されるらしい。
《トンデモアリガタパワー》 を手にした者が果たしてどうなるのかは誰も知らない。
おみくじを蒐集するのには様々な掟が 存在するようだ。
数ある掟の中でも鉄則中の鉄則に
『 人間がおみくじの存在を忘れないと蒐集できない』
だが、印(マーキング)は許されており、 この印に関しても決まりがあるらしいが、 長くなるのでここでは語るのは止めておく。
そもそも、 彼らについては謎だらけで完全には判明していないのだ。
今のところ、おみくじの存在を覚えているが 忘れるのも時間の問題である。
すでに●●●のおみくじには、 見えない印が記されているのかもしれない。
今年はレアなおみくじではない気がするが、 うまい事おみくじの存在を忘れるので、 蒐集したければ持って行ってほしい所存である。